昨夏の甲子園大会の決勝で勝敗が決する最後の場面にいた2人は再会し、お互いに使っていたグラブを交換した。そして、約束した。
「夏の大会は、このグラブで戦おう」
2人はともにエース左腕として地方大会を勝ち抜き、13日に再び甲子園の舞台に立つ。
京都国際と関東第一による昨夏の甲子園大会の決勝は、九回を終わって両者無得点。決勝としては史上初めて、延長タイブレークにもつれ込んだ。
無死一、二塁から始まる延長戦。京都国際は十回表に2点を先制した。
直後の関東第一の攻撃。京都国際はこの回から西村一毅が継投で登板した。1点差に詰め寄られ、2死満塁。打席には、3番打者の左翼手・坂本慎太郎が立った。
カウント1―2からの4球目、坂本は空振り三振に倒れてゲームセット。京都国際は初の全国制覇を成し遂げた。
新チーム結成後、西村はエースとなり、坂本は投手と打者の「二刀流」で活躍するようになった。
今年4月、2人は18歳以下日本代表候補の合宿で再会。互いのグラブを試し合った。「しっくりくる」と意見が一致。終了後に郵送で交換し、互いに「夏の大会はこのグラブで戦おう」と誓った。
夏の地方大会はともにノーシードからの戦いだったが、2人は交換したグラブでマウンドに立った。
先に甲子園出場を決めたのは…